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マーケティング調査とは|
手法例と実施の流れをわかりやすく解説

4 August.2022 / マーケティングリサーチ

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商品・サービスを展開するにあたって、顧客の実態・ニーズを知ることは極めて重要です。マーケティング調査によって様々な角度から顧客についての情報を集めることで、顧客起点のマーケティング活動を可能にします。

本記事ではマーケティング調査の目的や市場調査との違い、基本として押さえておきたい手法と実施の流れを解説します。

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マーケティング調査とは

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マーケティング調査とは、消費者の実態・意識・評価などの情報を集めて分析することをいいます。

効果的なマーケティング活動を展開するには、的確に消費者を理解し、各プロセスにおける意思決定の精度を高める必要があります。マーケティング調査は、これらの判断材料となる情報を集めるための有効な手法です。

<マーケティングプロセス>

市場ニーズの把握

  • 未開拓のニーズはあるか
  • 市場の可能性はどれくらい見込めるか

商品・サービスのコンセプト設計

  • アイデアは市場に受け入れられそうか
  • コンセプトへの評価はどうか

4P(Product・Price・Place・Promotion)の設計

  • プロダクト・価格帯・流通・プロモーションをどのように展開するのがよいか

リリース後の検証と改善

  • 認知度やイメージはどのように変化しているか
  • 顧客満足度はどうか
  • プロモーションや流通施策の効果はどうか

マーケティング調査の目的

マーケティング調査を実施する目的は、マーケティングプロセスにおける様々な意思決定に役立つ情報を収集することです。次のようなことを実現できます。

消費者の実態・ニーズを的確に把握できる

消費者のライフスタイルや行動実態といったデータのほか、どのような課題・ニーズがあるのかを調べることができます。また、定期的に調査を実施することで、変化の推移を分析したり動向予測に役立てたりすることも可能です。

顧客を起点とした意思決定を実現する

マーケティング調査による客観的なデータをもとに意思決定ができるため、自社の思い込みや先入観によって誤った判断をしてしまうリスクを軽減します。顧客の期待やニーズに応えていく、顧客起点のマーケティングを実現することができます。

マーケティング活動のPDCAの精度を高める

調査データをもとにPDCAを回していくことで、成果につながるマーケティング活動を実現できるようになります。

マーケティング調査と市場調査の違い

市場調査は、市場動向やトレンドなど、市場についての理解を深めるために行う調査のことです。一方のマーケティング調査は、市場機会の発見からコンセプト設計、4Pの策定、リリース後の検証・改善といったマーケティング活動全般における調査を含んでおり、より広範囲な意味合いがあるといえます。

ただし、両者に明確な区別があるわけではなく、ほぼ同じ意味で用いられています。

マーケティング調査の手法

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マーケティング調査は定量調査と定性調査の2つに大別され、さらに様々な手法があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

定量調査

定量調査とは、調査結果を数値で表せる調査のことです。全体に占める割合や項目ごとの順位など、数値から全体の傾向を押さえることができます。

代表的な手法を以下に整理しました。

ネットリサーチ

・実施方法
Webアンケートをはじめ、インターネットを介して行います。

・特徴
比較的安価で実施でき、短期間で大規模の回答を集めることも可能です。

・主な活用
継続的なパネル調査(定点調査)や、特定のテーマによるアドホック調査(単発の調査)など幅広く活用できます。

ホームユーステスト

・実施方法
調査対象者の自宅に製品などのサンプルを送付し、使用感や評価についてのデータを収集します。

・特徴
実生活の中での試用となるため、より実態を反映したデータを集めやすいのが特徴です。

・主な活用
新製品についての評価や既存製品の改善点を確認したい場合のほか、他社製品からの乗り換えを推進したい場合に用いられることもあります。

会場調査

・実施方法
調査対象者を会場に集め、製品などについての意見・評価を集めます。その場で簡単なインタビューやアンケートを実施することもあります。

・特徴
その場ですぐにリアルな反応を確認できます。また、ホームユーステストよりもリリース前の機密保持をしやすい点もメリットです。

・主な活用
製品やパッケージデザイン、広告クリエイティブについてのデータを集めたい場合に活用します。

定性調査

定性調査とは、調査対象者の言葉や文章といった数値では表せないデータを集める調査のことです。定量調査ではつかみにくい対象者の意識や価値観、行動実態の詳細などを把握したいときに活用します。

定性調査の代表的な手法は次の通りです。

デプスインタビュー

・実施方法
調査対象者とモデレーターの1対1の対話形式で実施します。

・特徴
購買プロセスやその背景にある経験・価値観などを深く掘り下げていけるため、ターゲット層への理解を深めることができます。

・主な活用
潜在ニーズやインサイトを発見したい場合、購買プロセスを詳細に把握したい場合などに活用します。また、ペルソナやカスタマージャーニーマップの精度を高める目的で実施することもあります。

グループインタビュー

・実施方法
属性や嗜好性などが共通する調査対象者を4〜8名程度集め、モデレーターの進行のもとテーマについて自由に発言してもらい、情報を集めます。

・特徴
対象者同士の相互作用で活発な意見が出やすいというメリットがあります。また、一度に複数人の情報を得られるため効率的に調査を進めることができます。

・主な活用
ターゲット層の実態や評価をつかみたいときや、アイデアの着想を得たい場合など、幅広く活用できます。

定量調査×定性調査を組み合わせた活用例

定量調査と定性調査を組み合わせることで、ターゲット層についてより深い知見を得ることができます。以下に、参考例を紹介します。

定量調査→定性調査

  • 定量調査で課題・ニーズの傾向を把握→定性調査で深掘りして詳細を把握する
  • 定量調査の結果から仮説を立てる→定性調査で仮説が正しいかどうかを検証する

定性調査→定量調査

  • 定性調査で対象者の意思決定プロセスをつかむ→定量調査で全体の傾向を数値的に把握する
  • 定性調査で対象者の行動や選択肢を把握する→定量調査の質問・選択肢の設計に役立てる

マーケティング調査の流れとポイント

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マーケティング調査を実施する際の流れとポイントを4ステップに分けて見ていきます。

1.調査計画

まずは調査計画を立てます。決める事項は次の通りです。

  • 調査目的:調査によって何を検証するのかを明確にする
  • 調査結果の用途:調査結果をどのような意思決定に役立てるのかを明確にしておく
  • 調査対象者の要件:「どのような人の情報を集めるのか」を具体的にして要件を決める
  • サンプル数:どれくらいのサンプル数が必要かを決める
  • 調査方法:調査目的に沿って最適な調査方法を決める
  • 調査スケジュール:事前準備~調査実施~集計・分析までのスケジュールを具体的にする

調査計画を立てるときのポイントは、最終的に「調査結果をいつ・どのように活用するのか」を念頭におきながら、逆算する形で具体的にしていくことです。これにより、調査を実施したものの次のアクションにつなげられないといった失敗を避けやすくなります。

2.質問設計

定量調査

調査によって検証したいことを質問項目に落とし込んでいきます。本当に必要な質問を精査して、回答者に負荷をかけない質問数を意識することが回答率を下げないポイントです。選択式の回答形式をつくる際は、抜け漏れ・重複がないようにしっかりチェックしましょう。

定性調査

定量調査と同様に、調査によって明らかにしたいことを質問項目として整理します。ただし、インタビューなどの定性調査では、対話の流れに沿って質問内容を変更・追加することで対象者から本心を引き出しやすいケースがたびたびあります。

そのため、調査設計の段階では質問内容を細かく決めるのではなく、「必ず聞きたいこと」を整理することに重点を置いて、重要な事柄を聞き漏らさないようにすることが大切です。

3.調査実施

調査の実施に際しては、次の点に留意します。

定量調査

ネットリサーチなどの定量調査では、調査票に不備があると正しいデータを得られなくなるため注意が必要です。作成者は不備に気づきにくいものなので、周囲の人にもチェックしてもらうなどの工夫をするとよいでしょう。

定性調査

インタビューなどの定性調査は、一般に60分から120分程度で実施します。スムーズに進行できるよう、質問項目と聞く順番、各質問の時間配分を決めたインタビューフローを手元に置いておきましょう。

4.分析・レポート

マーケティング調査は、集めたデータをどのように分析するかが重要になります。どのような意思決定に活用するかによって最適な分析手法が変わるため、調査目的に応じて使い分けることが大切です。分析する際のポイントを見ていきましょう。

定量調査

データを読み解く際は、「全体→細部」の順に見ていきます。はじめに細部のデータを見てしまうと、間違った解釈をしてしまうことがあるため注意が必要です。全体の傾向を把握した上で詳細を見ていくという流れにすることで、論理的な結果を導きやすくなります。

定性調査

定性調査の分析で重要となるのは、どのようなファインディング(気づき・発見)を得られたかということです。対象者から引き出した行動・思考・感情などの情報を整理して、そこからファインディングを抽出すると進めやすくなります。また、定性調査の分析は主観が入りやすくなるため、チーム体制で臨むなどして、できるだけ客観性を保つようにしましょう。

レポーティングは「誰が見るのか」「何に活用するのか」を意識しながら、わかりやすくまとめます。

ユーザーを起点としたマーケティング活動を実現しよう

マーケティング調査は、ユーザーを起点としたマーケティング活動を展開する上で大きな助けとなります。反面、正しい方法で実施しないと求めていた結果を得られないこともあります。基本的な流れとポイントを押さえて、次のアクションにつながるマーケティング調査を実現してください。

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