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コンセプト調査の調査項目と質問票の例・分析のポイントについて解説

15 September.2022 / 調査手法

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商品・サービスの企画段階において、コンセプトに対する消費者の評価・反応を検証するために実施するのがコンセプト調査です。商品開発やマーケティングの精度を高める上で重視されている調査の一つです。

ここでは、コンセプト調査の目的・手法をはじめ、調査項目と質問票の例、分析のポイントを解説します。

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コンセプト調査とは

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コンセプト調査とは、新商品の開発や既存商品のリニューアルに際して、コンセプトが消費者に受け入れられるのか、どのような点が評価のポイントとなるのかを検証する調査のことです。まずはコンセプト調査の目的と手法について見ていきます。

コンセプト調査の目的

コンセプト調査は、コンセプト開発の段階で消費者の評価・反応を検証することで、商品開発やマーケティングにおける意思決定の精度を高める目的で実施します。具体的には、以下のような場面で役立ちます。

  • コンセプトがどの程度消費者に受け入れられるのか、魅力的に感じられるのかを知りたい
  • 複数のアイデアの中から、もっとも評価の高いコンセプトを採用したい
  • どのターゲットにもっとも受け入れられるコンセプトなのかを知りたい
  • コンセプトのどの要素(特徴・便益)が評価されるのかを知りたい
  • 競合からの切り替えが見込めるかを知りたい

自社の視点だけで検討していると、どうしても自社にとって都合のよいコンセプトになってしまいがちです。コンセプト調査を行うことで、消費者のニーズを捉えたコンセプト開発が可能になり、最適なターゲット層やアプローチの方向性を見極めることができます。

コンセプト調査の手法

コンセプト調査で多く用いられる手法は、次の3つです。

●ネットリサーチ
ネットリサーチは、コンセプト調査で広く活用されている手法です。対象者の範囲が広い場合もニッチな場合も、一定の母数を集めやすい点がメリットです。コンセプトの受容性や評価を様々な角度からクロス集計できるという利点もあります。

●インタビュー調査
インタビュー調査は、デプスインタビュー(1対1で実施)とグループインタビュー(複数名を集めて実施)の2種類があります。定量調査でつかみきれない詳細な行動実態やその背景にある深層心理、インサイトを発見したい場合に適している手法です。
ネットリサーチを実施した後にインタビュー調査で深掘りする、あるいはインタビュー調査でアイデアを得た後にネットリサーチで検証するなど、定量調査と組み合わせる方法もあります。

●会場調査
会場調査は試作品などの現物を実際に見てもらったり試してもらったりして、評価を確認する調査手法です。その場でリアルな反応を観察できるというメリットがあります。

コンセプト調査~調査項目と質問票の例

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コンセプトに対する消費者の評価・反応を的確に捉えるためには、質問項目の設計が極めて重要です。例とともに見ていきます。

コンセプト調査の項目

コンセプト調査では、提示したコンセプトの特徴や便益に対してどの程度購入意向や興味関心につながるのか(受容性)、また、その評価のポイントはどこにあるのかを明らかにする必要があります。調査項目には次の内容を盛り込みます。

  • 基本属性(性別・年代・居住地など)
  • コンセプトへの評価(購入意向、興味関心度など)
  • コンセプトの評価理由(評価した要素、フレーズなど)

コンセプトへの評価や評価理由を問うには「どのような観点から評価をしてもらうのか」、すなわち評価軸を設定します。よく使われる評価軸の例を以下に挙げます。

  • 購入意向(受容性):購入したいと思うか
  • 興味関心度:興味関心が湧くか
  • 独自性:他社と似通っていないか
  • 新奇性:新しさを感じるか
  • 魅力度:魅力的と感じるか
  • 共感性:価値観や生活シーンにおいて共感できるか
  • 理解度:特徴や便益がわかりやすいか
  • 信頼度:信頼できるか

これらの評価軸を用いて調査項目を設定することで、重点的に開発すべき要素や訴求すべき要素を分析できるようになります。

質問票の例

コンセプト調査の質問票の例を紹介します。自社の目的に応じて、適した形を検討しましょう。

●コンセプトの評価

Q. 以下の説明文の中で、あなたが購入したいと思うものはどれですか。

  • コンセプトA
  • コンセプトB
  • コンセプトC

Q. 以下のコンセプトについて、それぞれどの程度当てはまりますか。
(マトリクス・シングルアンサー)

<評価軸>

  • 独自性を感じる
  • 新しさを感じる
  • 魅力を感じる
  • 特徴がわかりやすい
  • 購入したい

<5段階評価>

  1. とても当てはまる
  2. 当てはまる
  3. どちらともいえない
  4. あまり当てはまらない
  5. 全く当てはまらない

Q. 以下のフレーズで、あなたがもっとも興味関心を持ったものを1つ選んでください。
※コンセプトのフレーズを分解して提示

  • フレーズA
  • フレーズB
  • フレーズC

Q. 以下のフレーズで、あなたが購入したいと思った順位をつけてください。
※コンセプトのフレーズを分解し、組み合わせを変えて提示

  • フレーズ1+2
  • フレーズ1+3
  • フレーズ2+3

<順位法>
1番目・2番目・3番目

●コンセプトと価格受容性

Q. 次のコンセプトに対して、どの程度の価格であれば購入してみたいと思いますか。

  • 500円未満
  • 500円~999円
  • 1000円~1499円
  • 1500円~1999円
  • 2000円以上

●コンセプトと利用場面

Q. 次のコンセプトについて、あなたはどのような場面で利用してみたいと思いますか。

  • 利用場面1
  • 利用場面2
  • 利用場面3

コンセプト調査~分析のポイント

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コンセプト調査の分析ステップでは、コンセプトに対してどのような評価を得られたのかをわかりやすく整理し、次のアクションに有効活用できるよう可視化します。分析で明らかにする評価と分析手法の例を見ていきます。

分析で明らかにする評価

以下の観点から、消費者の評価を明らかにします。

●コンセプトの受容性(購入意向や興味関心度)
コンセプトが消費者にどの程度受け入れられるのかを分析します。一般に購入意向や興味関心度が高いコンセプトは市場に受け入れられる可能性が高いと想定されるため、意思決定の判断材料として活用することができます。評価が低い場合は、コンセプト自体を見直すことが必要です。

●評価されている要素
独自性・新奇性・魅力度・理解度・信頼度などの各評価軸において、どの点が評価されているのかを明確にします。コンセプトのフレーズを分解して評価を集めた場合は、どのフレーズの訴求力が高いのかを明らかにすることができます。これらを分析することでより詳細なニーズを捉えることができ、コンセプトのブラッシュアップに役立ちます。

●属性別の評価
性別・年代・居住地・家族構成・ライフスタイルなどの属性別に評価を分析し、自社が狙いたいターゲットのニーズとギャップがないかどうかを確認します。想定していたターゲットの評価が低いときは、ターゲットの見直しやコンセプトの再検討が必要です。

分析手法の例

購入意向や興味関心度において各評価軸がどの程度影響を与えているのかを可視化する際は、重回帰分析が役立ちます。たとえば、購入意向への影響が高いのは新奇性→信頼性→共感性の順といった分析結果を得ることができるため、コンセプトの評価にばらつきがある際に優先すべき評価軸を判断できます。

重回帰分析は、購入意向や興味関心度などの目的変数に対し、各評価軸である説明変数の影響度を算出します。影響度が高いものは優先度が高く、影響度が低いものは優先度が低いと見ることができます。

コンセプト調査を有効活用しよう

コンセプト開発は、競合との差別化を図り、上市後に確かなポジションを築く上で重要となるプロセスです。コンセプト調査を活用することで、自社の思い込みを排除し消費者のニーズを的確に捉えたコンセプト開発につなげることができます。本記事を参考に、有益なコンセプト調査につなげてください。

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