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価格調査のやり方|
PSM分析やCVM分析で価格受容性を調べよう

15 September.2022 / 調査手法

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商品やサービスの価格を設定する際、ぜひ取り入れたい手法が価格調査です。価格調査には様々なやり方がありますが、生活者の価格受容性を調べたい場合におすすめな方法がPSM分析やCVM分析です。

今回は、PSM分析とCVM分析の特徴や実施方法を解説します。

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価格調査には様々なやり方がある

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価格調査はマーケティングプロセスの初期段階で実施する市場調査の一種です。生活者やターゲットに商品・サービスの価格に関するアンケートなどを行い、その分析結果を適正なプライシングに役立てます。

まずは、従来の価格調査の問題点と、価格戦略策定に役立つ代表的な手法を紹介します。

従来の価格調査と問題点

従来の価格調査では、生活者に対して「購入してもいい価格」や「希望価格」について直接的に質問する手法が多く用いられてきました。例えば、「この商品が1,000円なら買いますか?」「いくらならこの商品を買いますか?」といったシンプルな質問です。

しかし、生活者が商品・サービスに対して適正だと思う価格は一つに限られているわけではなく、「800円ならお得だけど、1,200円程度までなら買ってもいい」など、幅をもった許容価格を想定していることが多いです。

許容価格の幅を考慮していない従来の調査手法では、信頼性のあるデータを収集しづらいという問題点があります。

価格戦略策定に有効な価格調査

価格戦略の策定や適正なプライシングに役立つ価格調査の手法は多岐にわたります。主なものを以下に挙げます。

  • PSM分析
  • CVM分析
  • コンジョイント分析
  • ポケットプライス分析
  • 価格弾力性分析

このうち、生活者がもつ許容価格帯や価格意識を重視した価格調査は、PSM分析やCVM分析です。次章より、2つの手法の特徴や実施方法を詳しく解説します。

PSM分析のやり方・分析方法

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PSM分析(Price Sensitivity Meter:価格感度測定)は、生活者にとっての適正価格を4つの観点から測定・分析する手法です。

どのような手法なのか、特徴や実施方法を見ていきましょう。

PSM分析でわかること

PSM分析では、対象商品が市場で許容される価格帯を導き出すことができます。

具体的には、生活者やターゲットに価格に関するアンケートを実施し、集計結果を分析することで、以下の4つの価格が算出されます。

  • 上限価格:「これ以上高いと買えない」と思う価格
  • 妥協価格:「この商品はこれくらいの値段だろう」と感じる価格
  • 理想価格:経済的負担や品質面の不安を感じない理想的な価格
  • 下限価格:「これ以上安いと品質に問題がありそう」と感じる価格

アンケートで生活者の価格意識を定量的に把握できるため、経験や勘に頼らないデータ起点のプライシングを実現できます。

アンケートの質問例

PSM分析では、調査対象者に商品を呈示した上で4つの質問をします。

質問例を以下に挙げます。

Q1. あなたは、商品Aの価格がいくらぐらいから「高い」と感じ始めますか
Q2. あなたは、商品Aの価格がいくらぐらいから「高すぎて買えない」と感じますか
Q3. あなたは、商品Aの価格がいくらぐらいから「安くてお得だ」と感じ始めますか
Q4. あなたは、商品Aの価格がいくらぐらいから「安すぎて品質が不安だ」と感じますか

これらに数値(金額)で回答してもらいます。

分析方法

アンケートで収集したデータは項目別に集計し、それぞれの累積度数の割合をとった折れ線グラフ(縦軸:回答者の割合/横軸:価格帯)を作成します。

4項目の線が交わるところ(交点)が、上限価格・妥協価格・理想価格・下限価格となります。

具体的には以下の交点を見ます。

  • 上限価格:「安くてお得だ」と「高すぎて買えない」の交点
  • 妥協価格:「高い」と「安くてお得だ」の交点
  • 理想価格:「高すぎて買えない」と「安すぎて品質が不安だ」の交点
  • 下限価格:「高い」と「安すぎて品質が不安だ」の交点

例えば、分析結果から上限価格が4,800円、下限価格が3,500円だとすると、3,500円~4,800円が市場における許容価格帯であると判断できます。

CVM分析のやり方・分析方法

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CVM分析(Contingent Valuation Method:仮想評価法)は、生活者やターゲットの購入意向率を価格帯別に算出する手法です。

特徴や実施方法を見ていきましょう。

CVM分析でわかること

CVM分析では、アンケートで複数の価格帯を呈示し、それぞれの購入意向を段階的に評価してもらいます。価格変更による需要の変化をシミュレーションすることができ、「価格別の購入意向率の変化」や「購入意向率が高い価格帯」などを把握できます。

価格をイメージしづらい新しい領域の商品・サービスでも、CVM分析では適正価格を導き出すことが可能です。

アンケートの質問例

CVM分析では、まず基準となる価格を呈示して購入意向を聞き、その回答に応じて基準価格より高い価格(または安い価格)について聞きます。

質問例は以下です。

Q. 商品Aが5,000円だったら購入したいと思いますか
「はい」と回答した人 → Q. では、5,500円ではどうですか?
「いいえ」と回答した人→ Q. では、4,500円ではどうですか?

実際の調査では、基準価格を変えた複数の質問パターンを用意し、回答者をランダムに振り分けます。上記の例では、基準価格を4,000円や6,000円などに変えることが想定されます。

分析方法

アンケートの回答データを元に価格別の購入意向率を集計し、縦軸に購入意向率、横軸に価格をとったグラフを作成します。グラフでは価格別の購入意向率の変化が視覚的にわかりやすく可視化され、様々な示唆を得ることができます。

例えば、「4,000円以下の場合に、半数以上の人が購入意向を示す」「当初想定していた価格では2割程度しか購入意向が見込めない」などの分析を行い、適正価格の判断に役立てることが可能です。

また、回答者を属性情報やライフスタイルなどで分類することで、「購入意向率が5割を超える価格は、ファミリー世帯より単身世帯のほうが1,000円高い」といったセグメント別の傾向を分析することもできます。

価格調査で適正価格を見極めよう

商品やサービスの適正価格を見極めるには、価格調査を行うことが効果的です。様々な調査手法のなかで、PSM分析やCVM分析では、生活者の内面にある許容価格帯を把握することが可能です。アンケートの結果を元に「市場で受け入れられる価格の範囲」を定量的に把握できるため、新しい領域の商品でも生活者視点で妥当性のあるプライシングを実現できます。

自社で価格調査を取り入れたい方は、ここで紹介したやり方を参考に、PSM分析やCVM分析を実施してみてはいかがでしょうか。

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